米Intelは「サンフランシスコで開催中のIntel Developer Forum(IDF)Spring 2002でUSB 2.0に関する展示や発表が注目を集めている」と米国時間2月27日,発表した。

 USB 2.0はパソコンと周辺機器を接続するインタフェース規格で,非営利団体「USB Implementers Forum(USB-IF)」が仕様を策定している。最も高速な「Hi-Speed USB 2.0」の通信速度は最大480Mbpsで,「USB 1.1」の12Mbpsに比べて40倍高速となる。

 「米MicrosoftはすでにWindows XPのUSB 2.0への対応をOEM,システム構築企業,パソコン・メーカーに提供しており,これらの企業が対応ドライバを組み込んだWindows XPシステムを出荷できるようにしている。さらにWindows XPの既存ユーザーは,「Windows Update」機能を使うことでUSB 2.0を利用可能となる」(Intel社)

 Intel社は,2002年前半に発売されるパソコン用にUSB 2.0を組み込んだチップセットをリリースする予定。なお2002年1月に同社は,最大5ポートのUSB 2.0に対応可能なデスクトップ ・パソコン向けマザー・ボードを2機種発表している。

 またHi-Speed USB 2.0対応のパソコンとしては,米Gatewayが「Gateway 700XL」を,日本電気(NEC)が「Lavie J」をすでに発表している。

 Intel社によれば,以下の企業がHi-Speed USB 2.0に対する取り組みを発表したという。

・富士通:USB 2.0対応の光磁気記憶装置など。

・米Gain Technology:Hi-Speed USB 2.0対応の製品でアナログIC市場に参入。

・米NetChip Technology:Hi-Speed USB 2.0対応のホスト対ホスト・ネットワーク・ソリューション「TurboCONNECT2.0」を発表。

・米IOGEAR:Hi-Speed USB 2.0対応のコンパクト・フラッシュ読取り装置と携帯用ハード・ディスク装置を発表。

・米National Software Testing Labs:ハードウエア開発者向けのUSB 2.0互換テストがUSB-IFの認証を受けたと発表。「Plug Festa」と呼ばれるUSB機器の相互接続テスト・イベントの代替手段とする。

・韓国SiS:同社のサウス・ブリッジ「SiS962」にHi-Speed USB 2.0対応のホスト・コントローラを統合。

・米Cypress Semiconductor:米Computer Access Technology Corporation(CATC)にHi-Speed USB 2.0コントローラを出荷。

◎関連記事
「年末にUSB 2.0標準搭載パソコンが登場」USB標準化団体のボード・メンバーが語る
USB 2.0の光と影,2000年末の製品出荷は可能か?
IntelがUSB 2.0対応機器の開発を支援する施設を開設
USBでモバイル機器同士の接続が可能に
Windows XP,2002年にUSB 2.0とBluetoothをサポート
米SMSCがHi-Speed USB 2.0対応チップを2種類発表,自社ブランドでQ1に出荷
米マクスターが120GバイトのUSB 2.0対応ハード・ディスク装置を発表
アダプテックがUSB 2.0のハブとPCカード・アダプタを発売

[発表資料へ]