米Intelと米Microsoftはアプリケーション・プロセサ「Intel PXA250」「Intel PXA210」向けにMicrosoft社の「Windows CE .NET」を最適化することで協力体制を敷くと米国時間2月27日発表した。Intel社の無線携帯端末向けアーキテクチャ「Intel Personal Internet Client Architecture(Intel PCA)」を支援するもの。「ハードウエア/ソフトウエア開発者は,最新のブラウジング,マルチメディア,無線機能を備えながら,電池寿命の長い強力なモバイル機器を開発できるようになる」(両社)

 対象となる機器としては,PDA,スマートフォン,ハンドヘルド・データ端末,Webパッド,スマート・ディスプレなど,先ごろ発表された「Mira」と呼ぶカテゴリ製品を想定する。韓国Cyberbank,日立製作所,韓国Impactra,Intermec Technologies社,韓国Samsung Electronics,米Symbol TechnologiesなどがWindows CE .NETとIntel PXA250を使った機器の開発をすでに開始しており,数カ月後には出荷する予定だという。

 Windows CE .NETには,最適化コンパイラ,カーネル,PXA250およびPXA210と,Intel PCAに対応した開発システム「Intel DBPXA250」向けのボード・サポート・パッケージを用意する。Intel社は,Windows CE .NETに対し,Intel DBPXA250および「Intel Integrated Performance Primitives(Intel IPP)」,GSM/GPRS,IEEE 802.11,Bluetoothなどの無線技術を提供する。

 同日の発表は,両社が先週フランスのカンヌで開催された「3GSM World Congress」で明らかにした無線技術開発の取り組みに沿うもの。Windows対応の「Pocket PC」と「Smartphone 2002」,Intel PCAを使った次世代無線アプリケーション/サービスの開発を支援するため,両社は参照デザインを開発することで合意している。

 Windows CE .NETの評価スケジュールと,PXA250とPXA210への対応についての詳細は,Microsoft社のWebサイトに掲載している。

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