米Rambusがカリフォルニア州サンフランシスコで開催中の「Intel Developer Forum(IDF)2002」で,パソコン用メモリー・モジュール「RIMM 4200」などのデモンストレーションを行う。同社が米国時間2月25日に明らかにしたもの。

 RIMM 4200はRDRAMメモリー・チャネルを2つ装備し,1066MHzで動作する。「モジュール1枚で4.2Gバイト/秒のバンド幅を提供する」(Rambus社)としている。標準的なRDRAM部品を使用しており,既存のRDRAMコントローラとの組み合わせで動作する。またチャネル・ターミネーションを内蔵しているため,マザーボードの設計が簡単で,システム・ボードの大きさは5平方インチ以下で済むという。

 RIMM 4200の開発には,韓国のSamsung,台湾のASUSTeK,米Kingston Technology,米Tyco Electronicsが協力した。

 デモには4層のASUSTeK社製マザーボードを用意する。モジュールは232ピンのRIMMコネクタを使う。米Intelの「850」チップセットと,Kingston社とSamsung社のRIMMモジュールを使用し,Intel社の「Pentium 4 」とRIMM 4200を搭載したシステムの性能をデモンストレーションする。

 その他,同社がIDFで行うデモの主な内容は以下の通り。

・高速シリアル転送向けのSerDes(シリアライザ/デシリアライザ)セル「RaSer」:RaSerを組み込んだ米BanderacomのInfiniBandターゲット・チャネル・アダプタ「BDC22104 IBandit-TCA」を,サーバー・ブレードに装着したPCIドータ・カードと接続する。「10Gbpsのデータ転送速度を実現する」(Rambus社)

・メモリー信号技術「Yellowstone」:市場にあるプリント配線基板とコネクタを使用したプラットフォームでデモを行う。Yellowstoneは「Octal Data Rate (ODR)」と呼ぶ技術を用いて,1サイクル当たり8ビットのデータ転送が可能。クロック周波数は400MHz。実効的に3.2GHzと同等になるというのが同社の論理である。双方向の差動信号伝送技術を用いており,これより3.2GHzの転送レートを達成する。信号振幅200mV(1.0Vから1.2Vの間で信号を振る)のDRSL(Differential Rambus Signaling Levels)と呼ぶ信号レベルを使う。終端はLSI内でとる。

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[www.rambus.comに掲載の発表資料1]
[www.rambus.comに掲載の発表資料2]