米Infonetics Researchが米国時間2月22日に,音声通信向け次世代ハードウエアとソフトウエアの市場に関する調査結果を発表した。それによると,2001年の全世界における売上高は12億3000万ドルで,2000年の売上高に比べ463%も増加したという。さらに同社では,「2003年までには,14%増加して14億ドル規模に達する」と予測する。

 同社がここでいう次世代ハードウエア/ソフトウエアとは,VoB(Voice over Broadband)ゲートウエイ,ブロードバンド・ループ・キャリア,音声/データ・スイッチ,ソフトスイッチ,RAC VoIP(Voice over IP)ゲートウエイ,音声アプリケーション・サーバーである。

 「サービス・プロバイダが2002年を通して全体的な設備投資を抑え続けるにもかかわらず,次世代音声市場は順調に拡大する」(Infonetics Research社アナリストのKevin Mitchell氏)

 またMitchell氏は,「サービス・プロバイダは,投資対象を従来のTDM装置から次世代音声製品に移しつつある。音声製品の方が投資と運用コストを節約できるからだ」とその理由を説明する。「登場過程にある音声製品が普及すれば,市場が急速に拡大し始めるだろう。それは2003年中ごろに起こるはずだ」(同氏)

 2001年第4四半期と通年の市場状況について,同社は以下のような調査結果を発表した。

・2001年第4四半期の全世界における次世代音声ハードウエアの売上高は,1億9000万ドル

・同期の全世界における次世代ソフトウエアの売上高は,3900万ドル

・2001年にRAC VoIPゲートウエイが次世代音声市場の62%を占めた。そのほかの次世代音声製品は登場過程にある

◎関連記事
「不況下でもVoIP機器市場は好調,2006年までに140億ドル超に」と米フロスト&サリバン
「世界の電話機間通話におけるVoIPは2000年の3.8%から2001年は6%に拡大」,米調査
30%のユーザーは,音声,ビデオ,データの通信バンドル・サービスに関心
VoBゲートウエイなど次世代音声製品が急成長,2002年には20億ドル市場に
北米のVoice-over Broadband機器市場,63%成長で2004年には6億4600万ドル規模
「2007年のVoIP機器市場は2000年の11倍に,今年クリティカルマスに達する」と米Frost & Sullivan
北米のVoIPサービス市場,2000年の2億7300万ドルが2007年には170億ドルへ
「音声・データ統合ネットの機器市場は今後5年間で急拡大,2005年には106億ドルに」---。

[発表資料へ]