米Yahoo!は「Yahoo! by Phone」(http://phone.yahoo.com)と「Yahoo! Phone Card」(http://phonecard.yahoo.com)において音声認識技術を使ったサービスの開始を米国時間2月20日に発表した。これは同社の音声とデータ戦略「Yahoo! Everywhere」の一環として提供される。

 Yahoo! by Phoneサービスでは,音声のコマンドを認識するようになった。そのため,ユーザーは電子メール,ボイス・メール,最新のニュース情報などパーソナライズした情報を音声を使って取り出せる。さらに,Yahoo! Phone Cardでは,ユーザーが「Yahoo! Address Book」(http://address.yahoo.com)に登録した電話番号または国内のその他の電話番号に音声を使って全国どの電話からもかけられる。

 Yahoo! by Phoneの音声認識機能は,米Nuance社の音声認識技術を採用している。ユーザーは,音声を通じて「1-800-MY-YAHOO」にダイヤルして3万5千件まで登録可能な「Yahoo! Address Book」にアクセスして電話番号を検索し,登録してある番号にいつでもどこからでもかけられる。Yahoo! by Phoneサービスの利用料は,1カ月4.95ドル。

 同じくNuance社の音声認識技術を使ったYahoo! Phone Cardは,音声コマンド機能を統合した初のプリペイド式の通話カードとなっている。ユーザーは,音声で「Yahoo! Address Book」をナビゲートして登録した番号に電話をかける,または電話番号を言うだけでボイス・ダイヤルを通じて電話がかけられる。

 Yahoo! Phone Cardサービスは,米国内のどの電話からでも国内電話を1分間につき10セントで提供して顧客の電話オプションを拡張する。10ドル,25ドル,50ドルの通話カードが用意されており,ユーザーは「1-800-44-YAHOO」にダイヤルするだけで希望する電話番号に接続できる。

 同社は,Yahoo! Everywhereの音声およびデータ戦略を強化するために,他社との協調を進めている。前述のNuance社のほかに,VoIPネットワークとボイス・ホスティング・インフラは,Net2Phone社が提供している。テキストを音声に変換する技術では,米SpeechWorks International社のSpeechify技術を採用している。

◎関連記事
米ヤフーが有料検索サービスを開始,米divineがライブラリを提供
米Nuance,音声応答Webサイトの構築が可能なVoiceXMLベースのソフトウエア・プラットフォームを発表
Yahoo!がNet2Phoneと提携,インターネット電話「Yahoo!by Phone」など開始
「2005年にはインターネット音声ポータルの利用者数が20億人を超える」---米Datacomm Researchが調査

発表資料へ