英Symbianが携帯端末向けOS,Symbian OSの新版「Symbian OS v7.0」を発表した。フランスのカンヌで開催中の3GSM World Congressで,同社が現地時間2月19日に明らかにしたもの。

 これまでの「Symbian OS v6.1」に,通信/メッセージング/ネットワーキング/プリケーション開発の最新技術を組み込んだという。 またプログラミングとコンテンツ開発では,C++,MIDP Java,JavaPhone,WAP,WWWの4つの選択肢を提供する。

 「携帯電話メーカーが容易に2.5G/3G(第2.5/3世代)携帯電話の市場に製品を投入できる」(Symbian社)

 Symbian OS v.7.0はすでにライセンシへの提供を始めており,ライセンシは同OSを搭載した携帯電話機の開発を進めている。Symbian社では,これらの製品が2002年第1四半期中にも出荷されると見込んでいる。

 同社が発表したSymbian OS v.7.0の特徴は以下の通りである。

・マルチメディア機能と3G携帯電話のサポート。

・SMS(Short Messaging)を拡張したEMS(Enhanced Messaging Service)とMMS(Multimedia Messaging Service)をサポート。

・IPv6とIPSEC(Internet Protocol Securit)技術を組み込んでおり,安全なピア・ツー・ピア通信が可能。

・MIDP Javaのサポート。

 このほかにも,柔軟なユーザー・インタフェース,各種オーディオ/画像フォーマットのサポート,ゲーム開発者向けに用意したローレベルAPI,暗号/認証管理,HTTPS,WTLS,SSLといった通信プロトコル,Over-the-Air(OTA)SyncMLを備えている。

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