米AT&T WirelessとスウェーデンのEricssonが米国時間2月18日に,第3世代(3G)UMTS対応音声コールを確立したと発表した。「米国で初めて」(両社)という。プロセス・テストの一環として両社が共同で実施したもので,「AT&T Wireless社が予定通り顧客に3Gサービスを提供できるという確信につながる」(両社)。

 今回のテストは,Ericsson社の無線ネットワーク装置を用い,ワシントン州レドモンドにあるAT&T Wireless社の本社で行った。

 「今回のネットワーク装置のテストは,我々がGSM/GPRSからEDGE,さらにUMTSへ計画通りに移行できることを保証する材料となる」(AT&T Wireless社CTOのRod Nelson氏)

 AT&T Wireless社とEricsson社の両社は,EDGE対応GSM/GPRSシステムの導入を進めており,「米国市場における3Gサービスへの道を率いている。EDGE,そしてUMTSへのスムーズな発展を促し,モバイル・ユーザーが最大2Mbpsのデータ転送速度を利用できる環境の提供を目指す」(両社)としている。

 無線スペクトラムを有効利用することで,通常の音声テレフォニからマルチメディア・サービスなどあらゆる機能へ同時にアクセスできるようになる。例えば,ビデオ・クリップを見ながら電子メールを受け取ることが可能。またUTMSソリューションにより,回線とパケット・サービスの組み合わせが可能になる。

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