米Advanced Micro Devices(AMD)が米国時間2月6日に,米Alchemy Semiconductorを買収すると発表した。Alchemy社は,MIPSマイクロ・プロセサの設計/開発/販売を手がける会社。PDA,WWWタブレット,携帯型インターネット接続機器,ゲートウエイといった機器向けである。同社を買収することで,PDAなどのパソコン以外のインターネット接続デバイス向けのソリューションを提供することがAMD社の狙い。
買収は2002年第1四半期中に完了する見込み。買収金額など詳しい取引条件については明らかにしていない。
「インターネット接続のソリューションについては,パソコンに加えパソコン以外のソリューションも求められてる。AMD社は,経験,顧客関係,知的財産を持つ世界で有数の会社である。これらにAlchemy社のMIPSソリューションを加えることで,パソコンと非パソコンの両方に向けたソリューションを提供していく」(AMD社社長兼COOのHector Ruiz氏)
今回の買収に合わせて,AMD社は非パソコン接続デバイス向け製品を扱うための「Personal Connectivity Solutions」部門を新たに設立した。同部門の担当副社長兼ジェネラル・マネージャには,米Hesson LabsのCEOと米Motorola上級副社長を務めたWilliam T. Edwards氏が就く。
この買収で,Alchemy社創設者のRich Witek氏とGreg Hoeppner氏もAMD社に加わることになる。Witek氏は,米DEC(1998年に米Compaq Computerが買収)在籍中にAlphaプロセサとStrongARMプロセサの設計を手がけた人物。一方のHoeppner氏は,Alphaプロセサのインプリメンテーションを手がけた人物。DECのテキサス州オースチン設計センターでサイト/技術ディレクタを務めていた。
◎関連記事
■米AMDが動作周波数1.2GHzと同1.1GHz「mobile AMD Duron」を発表
■米AMDの2001年Q4決算,PCプロセサが好調で前期比24%増収
■米パームが「Palm OS 5」のベータ版を公開,最終版は2002年初夏に
■「2005年のPDA市場は66億ドル規模,企業購入がけん引」,Aberdeenの調査
■モバイル機器向けソフト/サービス市場は50億ドル規模,部品市場は300規模へ
■企業ユーザーの間ではPalmが主流,米調査会社3社の結論
■「世界PDA市場はQ3で前期比9.5%減,新製品を待つユーザーが買い控え」と米調査
■「企業向けPDA市場,社内をPocket PCで標準化が36%,Palmは21%」と米IDC
[発表資料へ]