eビジネス用プラットフォームを提供するアイルランドのIONAが米国時間2月6日に，Webサービスを構築するためのプラットフォーム「Orbix E2A Web Services Integration Platform」の「Collaborate Edition」と「Partner Edition」を発表した。
Orbix E2A Web Services Integration Platformは，Webサービスの標準技術に企業間取引（BtoB）とエンタープライズ・アプリケーション統合機能を組み合わせた包括的な統合ソリューション。IONA社は「ほかのベンダーのソリューションがWebサービスを機能として追加しただけなのに対し，Orbix E2AではWebサービスが中心にある」と説明する。「これにより，J2EE，.NET，CORBA，メインフレーム，メッセージ指向ミドルウエアなど，独立した技術を統合する際の障害を排除できる」（同社）
同製品を使えば，Webサービスの統合ソリューションを作成／展開／利用／管理でき，「経営効率と投資回収率（ROI）改善が図れる」（同社）という。
Orbix E2A Web Services Integration Platform Collaborate Editionが備える主な機能や内容は次の通り。
- 業務処理管理とデータ変換用の統合モデルを迅速に作成するグラフィカルなツール
- Siebel，SAP，JD Edwards，Baan，PeopleSoftなどのシステムに対応したアプリケーション・アダプタ
- MQ-Series，メインフレーム，JMS，J2EE，CORBA，XML，リレーショナル・データベース上で構築されたシステム向けの技術アダプタ
- ebXML，RosettaNet，cXML，xCBL，EDIなど主要なBtoB標準に対応
- 安全な取引を実現する暗号化，認証，否認防止，デジタル署名などのセキュリティ・システム
- 監査，監視，業務処理を最適するGUIベースの業務処理エンジン
- 分散アーキテクチャによる高度なスケーラビリティと信頼性
Orbix E2A Web Services Integration Platform Partner Editionは，中小企業向けの製品。主な機能や内容は次の通り。
- EDIやXML，そのほかの業界標準文書フォーマットを使った情報交換
- パートナとの安全な通信を実現する暗号化，認証，否認防止，デジタル署名
- 米MicrosoftのExcleや米IntuitのQuickBooksなど，デスクトップ用アプリケーションと統合するための技術アダプタ
Orbix E2A Web Services Integration Platform Collaborate Editionと同Partner Editionは直ちに利用可能。詳細については，IONA社のWWWサイトに掲載している。
◎関連記事
■アイオナがWebサービス構築用プラットフォーム，「Orbix E2A」を発表
■CORBA製品OrbixのIONAが日本法人を設立，Webサーバー・ビジネスを主軸に
■ASISの技術委員会がebXMLレジストリ仕様の新版を承認
■「企業は2002年にWebサービスの導入に着手すべき」と米ガートナー
■分かりにくい「Webサービス」，その本当の意味は？
■「ソフト開発者の90％がWWW分野に注力，Webサービスが最重要」と米調査
■「世界の企業間EC市場は年率76％で成長し，2005年には約3兆ドル」と米IDC
■「来年前半には売上高1億ドル超の企業の75％がWebサービス利用」と米ガートナー
[発表資料へ]
