米Crayと米Dell Computerはクラスタ・ソリューションの提供に関して提携を結ぶことで最終合意に達したと米国時間2月4日に発表した。Cray社はDell社のサーバー「PowerEdge」を用いた高性能コンピューティング(HPC:high-performance computing)ソリューションを販売する。

 契約期間は3年で,自動的に更新する。Cray社が提供するHPCソリューションには,Linux搭載のPowerEdgeとストレージ製品をはじめ,Cray社のHPC技術とサービスが含まれる。

 Cray社はインストレーション,保守,サポート・サービスのほか,サイト・プランニング,システム・インテグレーション,トレーニング,ハードウエアおよびソフトウエア・カスタマイゼーションといった各種サービスを提供する。

 Dell社はCray社にネットワーキングやストレージ関連の各種製品を提供し,Cray社のエンジニアリングとサービス部門向けのサポートも行う。両社は四半期ベースで会合を設け,Dell社製クラスタ製品のロードマップ強化を図る。

 なおDell社はクラスタ・コンピューティング・プログラム「High-Performance Computing Clusters(HPCC)」を同日発表している。顧客が標準的なネットワーク・サーバーを使って高性能コンピュータを構築できるよう支援する。「個別のサーバーを多数組み合わせて1台の高性能サーバーのように動作させることで,科学や工学研究,金融モデリング,データ依存型ビジネス・アプリケーションに活用できる」(Dell社)

 HPCCはPowerEdgeとソフトウエア・パッケージからなる。8ノード,16ノード,32ノード,64ノード構成を用意する。価格は8ノード構成の7万5000ドルから。

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[www.dell.comに掲載の発表資料1]
[www.dell.comに掲載の発表資料2]