ドイツのSuSE Linuxが米国時間1月31日に,大企業サーバー向けLinux「SuSE Linux Enterprise Server 7 for iSeries and pSeries」のリリースを発表した。米IBMのサーバー「eServer iSeries」「eServer pSeries」に対応するもの。「eServerのスケーラビリティとSuSE Linux Enterprise Serverの能力を組み合わせることで,ほかでは得られない性能と価値を顧客に提供する」(SuSE社)。なお両社は,業務パートナ提携を結んだことを先ごろ明らかにしている。
「SuSE Linux Enterprise Serverは,IBM社の全ハードウエア・アーキテクチャで使用可能な初めてのOS。企業業務でLinuxが実用になることを示している」(SuSE社)
SuSE Linux Enterprise Serverにより,eServer製品系列全体で使用するOSを1種類にできるという。「サーバーを統一することで,多様なシステム間の相互運用性を高め,管理費用を削減できる。その結果,開発が必要な範囲,トレーニング,新たなソフトウエア製品の購入を抑えられる」(SuSE社)
IBM社eServer iSeriesマーケティング担当副社長のKim Stevenson氏は,「企業がこれまで以上に求めているのは,簡単に管理できて,ダウン・タイム削減を実現するシステム/アプリケーション可用性を持つITソリューションだ」と説明する。
SuSE Linux Enterprise Server 7 for iSeries and pSeriesの詳細については,SuSE社のWWWサイトに掲載している。
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