米HP(Hewlett-Packard)が米国時間1月29日に,同社が提供する企業,通信事業者,ネットワーク機器プロバイダ向けのシステム,ソフトウエア,サービスで,Linuxベースのソリューションを拡充することを発表した。

 今回発表されたLinux向けサービスは,Linuxサービス・プロバイダ向けに使用量に対して課金する「Pay-per-use Program」プログラム,通信事業向けレベルのLinuxをベースとしたサーバー,HP Opencallソフトウエア向けの開発者のプラットフォームの3つ。

  発表されたサービスの概要は次の通り。

・サービス
 Linuxを採用するグローバル企業がLinuxの機能を最大限に生かし,新しくLinuxを配備する際のリスクを最低限に抑えるために,同社はITインフラに関する既存のコンサルティング・サービスにLinuxプラットフォームを追加し,同社のLinuxベースのインテグレーションと配備サービスを強化した。

 拡張されたインフラ・サービスでは,ポーティング,移行サービス,セキュリティ・サービス,通信アプリケーション・サービスなどを提供。HP-UXとWindows向けに提供されているサービス・プログラムに類似したサービスを提供。

 また同社のアウトソーシング・サービス・プログラムにもLinuxを追加。顧客のオペレーションとITインフラの管理と実行とともに,同社がインストールしたLinuxソリューションのテスト,配備,管理も行う。

・ Pay-per-use Program
 使用量に応じて課金するLinux向けのプログラム。このプログラムにより,サービス・プロバイダは予期しなかった容量が必要になった場合に,より効果的に対応可能になり,使用料は使った分だけ課金されることになる。HP-UXとWindowsシステム向けにもこのサービスを提供している。2002年春に提供開始を予定。

・HP Opencall SS7 Linux Development Platform
 このIntelベースのプラットフォームは,通信ネットワークに接続することにより,開発者がSS7をベースとしたソリューションをLinux SDKで開発できるとともに,実際のネットワーク環境でライブ・テストができるようにする。

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