米Forrester Researchは米国時間1月29日,米国家庭ユーザーの高速インターネット接続の導入状況に関する予測分析を発表した。無線接続の低価格化や広帯域接続の普及に伴い,固定電話回線ではなく他の高速な通信接続を選ぶ家庭が増えている。2006年には従来の電話線事業者の売上が88億ドル減少する。
「その半分の45億ドル以上は,ボイス・メールやキャッチホンなど収益性の高いサービスの売上が減ることによる損失だ。現在,従来の電話線事業者は消費者の通信予算の57%を獲得しているが,そのシェアは今後5年間で36%まで縮小する」(Forrester社上級アナリストのCharles Golvin氏)
今後5年間に,家庭で使用される携帯電話機の台数は1世帯あたり2.2台へと増加し,家庭における通信予算の11%を無線接続が占めるようになる。2本目の回線を固定電話回線から他の接続手段へ切り替える家庭は550万世帯,主要通信接続を固定電話回線から切り替える家庭は230万世帯に達する見通しだ。
また2006年には,音声/データ通信に高速インターネット接続を利用する家庭が50%以上に達する。ケーブルとDSLが,広帯域接続市場の売上高を60%対40%で二分する。
Golvin氏は「2002年から広帯域サービス・プロバイダがVoIP(Voice over IP)サービスを提供するため,従来のサービス・プロバイダは苦戦を強いられるだろう。2006年にはパケット・ベースの音声通信が,電話回線にして426万回線,年間売上高の約15億ドル相当を奪い取るだろう」とつけ加えた。
■通信事業者別年間売上高 2001 2002 2003 2004 2005 2006 広帯域事業者 $6.0 $10.3 $15.3 $19.7 $22.4 $23.3 無線事業者 $46.5 $53.7 $66.6 $74.6 $81.6 $85.1 ダイヤルアップ事業者 $8.6 $10.7 $10.9 $8.6 $6.8 $5.4 長距離電話事業者 $18.9 $17.6 $17.5 $16.9 $16.2 $15.6 地域電話事業者 $40.8 $40.8 $40.6 $40.1 $37.6 $34.5 合計 $120.8 $133.1 $150.9 $159.9 $164.6 $163.9 出典:Forrester社
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