米AMDが米国時間1月28日に,ノート・パソコン向けプロセサ「mobile Athlon 4」の新版「1500+」を発表した。これによりmobile Athlon 4のラインアップは,1500+,動作周波数1.2GHz,同1.1GHz,同1GHz,同950MHzとなった。

 mobile Athlon 4は,「QuantiSpeed」と呼ぶ命令実行技術と省電力化を図るための技術「PowerNow!」を採用する。0.18μmルールの半導体技術を用い,ドレスデン(ドイツ)のFab 30で製造する。パッケージは「Socket A」。

 QuantiSpeedはパイプライン化された9命令同時発行スーパースカラー・マイクロアーキテクチャ,パイプライン化されたスーパースカラー浮動小数点演算ユニット,ハードウェアによるデータ・プリフェッチ機能,排他的および投機的TLB(Translation Look-aside Buffers)機能を備える。

 なおmobile AMD Athlon 4 プロセサ1500+では,「Athlon XP」や「Athlon MP」と同様,製品の呼称に動作周波数を用いずモデル番号を使う。「モデル番号の数値が大きいほど,相対的に性能も高い」(AMD社)。また同社は,「True Performance Initiative(TPI)」と呼ぶ,動作周波数に代わるマイクロ・プロセサの性能の測定基準を設ける取り組みを進めるという。

 mobile AMD Athlon 4プロセサ1500+は1000個ロット時の単価が525ドル。詳細な価格情報はAMD社のWWWサイトに掲載している。

 AMD社によると,米Compaq Computerがmobile AMD Athlon 4プロセサ1500+を搭載したノート・パソコン「Presario 700」シリーズを間もなく発売する予定だという。すでにCompaq社のWWWサイトで注文を受け付けている。

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