米Strategy Analyticsは米国時間1月28日に,世界における携帯電話加入者数の成長予測を発表した。現在,ユーザーの買い替え需要が鈍化するなど,ハンドセット市場は低迷している。しかし加入者数は,2001年末の約9億人から2006年末には19億人に達する見通しである。

 「世界市場の二極化が進んでいる。西欧では市場がほぼ飽和状態に達しているため,加入者数が増える余地はほとんどない。また北米,日本,韓国でも飽和状態に近づきつつあるため,事業者はユーザーの他社乗り換えを防ぎ,ARPU(ユーザー1人当たりの平均売り上げ)を伸ばすこと重点を置いている。一方,東南アジア,中南米,アフリカは市場として台頭し始めたばかりで,大きな潜在性を秘めている」(Strategy Analytics社Global Wireless Practice部門ディレクタのPhil Kendall氏)

 現在, GSM,CDMA,TDMA,PDC,アナログなど,さまざまな通信方式が使用されているが,いずれはGSM/W-CDMAとCDMAOne/CDMA2000への整理統合が進む。Strategy Analytics社Global Wireless Practice部門副社長のDavid Kerr氏は「携帯電話市場ではGSM/W-CDMAが優勢を保ち,2006年には世界ユーザーの76%がこれらの方式を使用するようになる」と予測する。しかしGSMは,CDMAOneと比べて第3世代(3G)への移行に時間がかかることが予想される。このため2006年には,3G対応携帯電話の約3分の2がCDMA2000方式によって占められる見通しだ。

◎関連記事
西欧の携帯電話サービスとハンドセット市場は飽和傾向に---。米Strategy Analyticsが調査
「世界携帯電話市場,今年の成長率は3%,2005年までは平均10.9%成長」と米IDC
「3月時点の世界CDMA加入者数は9000万人,過去1年間で58%増」,業界団体が発表
「中国が躍進,携帯電話加入者数でQ3に米国を抜き首位に」と米In-Stat
「携帯電話機事業は収益確保難しく,先行き厳しい」と米データクエスト
「3G携帯市場は体力勝負,短期的には収益見込めず普及は来年後半」と米社

[発表資料へ]