米QUALCOMMは米国時間1月24日,2002会計年度第1四半期の決算を発表した。時的な費用を除いた売上高は6億9300万ドルで,前年同期の6億5500万ドルと比べて6%の増収。前期の6億8400万ドルから1.3%増加した。一時的な費用を除いた1株当たり利益は23セント。前年同期も同じく23セント,前期は19セントだった。

 同期のGAAP(会計原則)ベースの売上高は6億9900万ドル。前年同期は6億5500万ドルから7%増加した。同期の税引き前収益は2億18万ドルで,前年同期の税引き前損失7億4700万ドルから黒字に転じている。

 「技術のライセンシングによる売上と収益が3期連続で上昇している。チップ事業も9~11月期の売り上げを伸ばして収益率を上げており,3G CDMA2000 1Xチップは,MSM出荷総数の40%を占めている」(同社CEOのIrwin M. Jacobs氏)。

 一時的な費用を除いた同期の売上高は6億9300万ドルで,前年同期は6億5500万ドルだった。また前期の6億51万ドルから6%増加している。前年からの売上の増加は,主にロイヤリティ収入の増加,3G CDMA2000 1X MSMを組み込んだ回路の出荷増加とソフトウエア料金の値上げが要因となっている。

 同期の一時的な費用を除いた粗利益は66%で,前年同期の62%から増加した。また前期には64%だった。この成長は,ロイヤリティの収入の増加とQCT事業部門の粗利益の向上が理由として挙げられている。

 R&Dに関わる経費は,前年同期の8400万ドルから1億400万ドルに増加している。これは,cdmaOne,CDMA2000 1X/1xEV-DO,GSM/GPRS,WCDMA,位置情報技術を含む高速無線インターネット・アクセスとマルチ・モード,マルチ・バンド,マルチ・ネットワーク製品をサポートする統合型回路製品向けに当てられたと説明されている。

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