米Microsoftが中国でソフトウエア開発のジョイント・ベンチャー「Zhongguancun Software」設立する。同社が出資に関する合意書に調印したことを現地時間1月16日に明らかにしたもの。

 新会社に出資する企業はMicrosoft社のほか,中国のBeijing Centergate Technologies(CENTEK)と中国のStone Groupである。「Zhongguancun社は中国および海外市場を対象に,企業/政府向けソフトウエア・アプリケーションと,業界向けソリューションの開発を行う」(Microsoft社)

 新会社の資本金は1億元(1200万ドル)。CENTEK社,Stone社,Microsoft社の株式保有比率は,それぞれ51%,30%,19%とする。

 Zhongguancun社は,「Microsoft社が中国で投資する初のソフトウエア企業」(Microsoft社)になるという。「Zhongguancun社は,当社のプラットフォーム“.NET”を使用してアプリケーション開発を行う予定」(Microsoft社)

 Zhongguancun社会長にはCENTEK社社長のDuan Yongji氏が就任し,社長にはStone社前社長のZhu Xiduo氏が就く。なお「新会社のCTOは,近々発表する」(Microsoft社)という。

 Zhongguancun社の事業内容についてZhu Xiduo氏は,企業/政府向けアプリケーション開発に加え,「情報インフラの構築やソフトウエア・アウトソーシング,トレーニングおよびコンサルタント・サービスを行う」と説明する。「当社の目標は,5年以内に中国最大規模のソフトウエア企業になり,輸出を行うことである」(同氏)

 Microsoft社副社長兼CTOのCraig Mundie氏は,「Zhongguancun社が同社自らが持つ知的財産を利用してソフトウエア製品を開発できるよう,Microsoft社が投資と支援を行う」と説明している。

 なおMicrosoft社によると,北京市副市長のLiu Wenyi氏も次のようにコメントを出したという。「中国のWTO加盟と北京でのオリンピック開催により,ビジネスの機会が大きく広がる。Zhongguancun社は中国のソフトウエア産業発展における,地域/国際協力のモデルを築くことだろう」(同氏)

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