米VERITAS Softwareが米国時間1月8日に,システム復旧ソフトを手がける米The Kernel Groupを買収したことを明らかにした。Kernel社はテキサス州オースチンに本拠地を置く会社。「Bare Metal Restore」と呼ぶシステム復旧ソフトを開発している。Bare Metal Restoreは,データ破壊やハードウエア障害が起こった際にWindowsや主要UNIXのシステムを自動復旧するソフトである。

 この買収により,VERITAS社はBare Metal Restoreの技術をVERITAS社のバックアップ・ソフトウエア「NetBackup」に取り入れる計画である。

 「米META Groupの調査によると,一般的な金融機関のシステムが停止した場合,その企業は5億6700万ドルの直接的損失を被る」などとVERITAS社は説明する。「バックアップ,復旧,クラスタリング/複製管理といった災害復旧のトータル・ソリューションを提供するにあたって,Bare Metal Restoreは非常に重要なコンポーネントとなる」(VERITAS社ストラテジック・オペレーション部門上級副社長のKris Hagerman氏)

 Bare Metal Restoreの技術を用いることでNetBackupに自動システム復旧機能を加える。ハードウエアのコンフィギュレーションやOSの再インストールの必要がなくなり,ダウンタイムを最小限に抑えられるという。これにより「完全な復旧ソリューションを提供できる」(VERITAS社)。

 なおVERITAS社は買収金額などの詳細は明らかにしていない。

◎関連記事
米IBMと米ベリタスが共同ストレージ管理ソリューションで提携
米ベリタスがクラスタリング・ソフト新版をリリース,最大32サーバー構成をサポート
【TechWeb特約】万全でない危機管理,セキュリティ分野の人材は不足
米IBMがセキュリティ事業を強化,「Safety and Security Practice」部門を新設
米IBMと米エネルギー省が200テラFLOPSのスーパーコン開発で協力,2005年完成予定
米クアンタムの大型テープ・ライブラリ装置「P7000」を米EMCがOEM販売
米HPがストレージ管理のソリューションやサービスを発表
米コンパック米EMCがストレージ・システム用APIをクロス・ライセンス契約

[発表資料へ]