米SanDiskが米国時間1月7日に,携帯用ストレージ機器「Cruzer」を発表した。取り外し可能なフラッシュ・メモリー・カードを採用し,カードを交換することで記憶容量を増やすことができる。USBインタフェース経由でパソコンなどと接続し,データ・ファイル,画像データ,ビデオや音楽データなどの保存が可能。大きさは,長さ約76mm,幅約44mm,厚さ約19mm。

 SanDisk社ビジネス部門ディレクタのWes Brewer氏は,「Cruzerは,現在フロッピ・ディスクとメモリー・カードで対応できない携帯ストレージ市場の隙間を埋める」と説明する。

 「フロッピ・ディスクは大きすぎ,記憶容量が少なすぎる。メモリ・カードは,互換性のないフォーマットがいくつもあり,対応可能なシステムが限られる」(同氏)。

 また「Cruzerのデータ転送速度はフロッピ・ディスクより少なくとも10倍高速。しかも,はるかに小さく,堅牢」という。

 同社はまず,32Mバイト,64Mバイト,12Mバイト,256Mバイトの4種類の記憶容量を持つ製品を発売する。「さらに大容量のメモリー・カードが発売された際には,容易にアップグレードできるようにする」という。対応するメモリー・カードの形式は,Secure Digital(SD)カードとマルチメディア・カード(MultiMediaCard)の2種類。また,パスワード機能を持ち,内部のファイルを保護できる。

 Mass Storage Class(MSC)と互換性があり,Windows 2000/ME/XPの場合はプラグ・アンド・プレイで使用できる。Windows 2000/ME/XPとMac OS 9.X/OS Xでは,ドライバをインストールせず,そのまま使用可能。また,Windows 98およびMac OS 8.6にも対応している。

 Cruzerは2002年第2四半期の早い時期に発売する予定。全世界の小売店で購入可能になるという。価格は容量に応じて59.95ドルから199.95ドルまで。128MB版Cruzerは99.95ドルとなる見込み。

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