米Adobe Systemsは米国時間1月7日,WWWページ・オーサリング・ソフトウエアの新版「Adobe GoLive 6.0」と,WWWデザイナ向けグラフィックス/アニメーション作成ツールの新版「Adobe LiveMotion 2.0」を発表した。

 Adobe GoLive 6.0は「強力なサイト管理機能,コラボレーション機能,無線オーサリング機能を提供し,印刷物向けコンテンツやビデオ・コンテンツをWWWサイト作成に利用するための優れたサポートを提供している」(Adobe社)という。

 GoLive 6.0には,サイト管理およびコラボレーション・ツールである「Web Workgroup Server」が含まれている。同ツールにより,複数ユーザーがファイルの変更管理や,共有/管理を行える。またバージョン管理,異なるバージョン間での比較,旧バージョンへのロールバックなどといった機能も備えている。Web Workgroup Serverは,「Photoshop」「Illustrator」「InDesign」「Macromedia Dreamweaver」などの,WebDAV対応アプリケーションに対応しているため,既存プロセスの変更を行うことなくWWWサイトの作成が可能という。

 またGoLive 6.0は,ストリーミング変換機能や最適化機能も備えており,「QuickTime 5.0」を編集することができる。ビデオ,オーディオ,SWF(Shockwave Flash),SVG(Scalable Vector Graphics)を利用した視覚的なオーサリング環境を実現しているほか,SMIL(Synchronized Multimedia Integrated Language)などのW3C(World Wide Web Consortium)標準にも対応している。

 このほか2002年第1四半期出荷予定のページ・レイアウト・ソフト「InDesign 2.0」と組み合わせ,XMLタグを使うことでプリント・ドキュメントをWWW向けに容易に変更することができるという。

 LiveMotion 2.0は,スクリプト言語の処理システムであるActionScriptに完全対応する。これにより,既存のSWF作成ワークフローに容易に組み込むことができる。さらにJavaScriptを用いて,オーサリング環境の自動化と拡張を行うことができる。

 新しく追加されたLive Tabs機能により,コーディングに精通していない開発者も,カスタム・インタフェースを用いて,複雑なスクリプトの適用,アニメーション作成,繰り返しの多い作業の合理化などを行える。デバッガも内蔵する。

 Adobe GoLive 6.0とLiveMotion 2.0は,Mac OS(9.1,9.2,10.1)版とWindows版(XP,2000,98,ME)を,2002年第1四半期中に米国とカナダで出荷する予定。米国における小売推定価格はいずれも399ドル。また両製品のバンドル・パッケージは449ドルとなる。

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[www.adobe.comに掲載の発表資料1]
[www.adobe.comに掲載の発表資料2]