フィンランドのNokiaは現地時間12月17日に,同社の第3世代(3G)WCDMAネットワークを3G技術の標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Program)が策定した規格「リリース99 June 2001バージョン」に対応させることに成功したと発表した。

 リリース99 June 2001バージョン対応の商用インフラと端末,ソフトウエア・リリースを用いてAMR音声コールを確立したという。Nokia社のネットワーク事業Nokia Networks部門がフィンランドに所有する研究所にて検証を行ったもの。

「我が社の3G WCDMAネットワークを商用規格レベルにアップグレードできる」(Nokia社Nokia Networks部門上級バイス・プレジデントのJ T Bergqvist氏)

 Nokia社は,2002年春のあいだに商用ソフトウエア・リリースに新たな機能を追加し,ネットワークの調整と最適化を行う予定である。2002年後半には,Nokia社製WCDMA/GSM端末を市場投入するタイミングに合わせてデュアルモードのWCDMA/GSMネットワークを開始する計画だ。

 なお,Nokia社Nokia Networks部門Standards Strategy and Regulation担当ディレクタのPertti Lukander氏は「3GPPはJune 2001バージョンを発表したあとも細かな調整を継続しているが,我が社の開発に影響を与える内容ではない。また,数少ない変更点は速やかにNokia社の商用ソフトウエア・リリースに組み込まれ,顧客のネットワークにダウンロード提供する」と説明している。

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