「ブロードバンドがIT革新の鍵,好影響はIT業界以外にも」と米データクエスト

 米GartnerのDataquestは米国時間12月13日に,「広帯域の情報アクセス・インフラがIT革新の今後の鍵になる」などとする分析結果を発表した。それによると,2002年以降の2年間で広帯域インフラに対する支出が2000億ドルを超え,さまざまな業界に影響をおよぼすという。

 Dataquest社は,「広帯域の情報アクセス・インフラに対する支出が影響をおよぼす範囲は,コンピュータ産業,ソフトウエア,メディア,設備機器といった分野にとどまらない」とみている。

 また同社は,「広帯域接続は単にDSLや無線ケーブル・モデム,無線データ・サービス,光通信サービスを意味するだけではない。IT革新の今後を決める原動力となるインターネット・インフラを作り出すものだ」と指摘する。

 「電気通信,ケーブル,インターネット,そしてデータ産業の業界は,安定した広帯域情報アクセス環境を実現する新たな体制を構築しなければならない。米国に高度な情報サービス経済をもたらすには,このことがぜひとも必要だ」(Gartner Consulting社グループ・バイス・プレジデントのDavid Rendall氏)。

 なおDataquest社は分析報告のなかで,広帯域情報アクセス環境の整備を進展させる目的で,米連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)に対して障害となっている規制を撤廃するよう求めている。

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