英Kalidoが英国時間12月12日に,企業の情報管理に関する調査結果を発表した。自社情報管理システムに不満を感じている企業は96%。現在利用している情報システムについて,「作成するレポートに一貫性が欠ける」または「情報の照合に時間がかかりすぎる」と回答した企業は約70%だった。

 調査は米Harte-Hanksが行い,Global 500企業やFortune 1000企業など171社を対象にアンケートを実施したもの。調査対象となった企業のうち,年間の取引高が20億ドルを超える企業は40%以上を占めた。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・現在使用している情報システムが,変化に柔軟に対応できないと回答した企業は約60%。

・データの精度に懸念をもつ企業は約60%。

・データおよび情報の統合プロジェクトを策定中の企業は60%以上。

 また全社的なデータ管理を行うためにERP(Enterprise Resource Planning),CRM(Customer Relationship Management),SCM(Supply Chain Management),データ・ウエアハウスのいずれかを導入あるいは検討中の企業は80%以上に達した。

 ちなみに米AMR Researchによると,ERP,CRM,SCMベンダーによる売上高合計は,現在の500億ドルから2005年には960億ドル規模に達する見通しだ。

 「情報システムに対する不満は,生産性の低下につながる。企業は経済状況が厳しい今こそ,情報管理システムに投資すべきだ。ビジネスを効率的に管理するために,正確かつ一貫性のある情報をタイムリーに入手する必要がある」(Kalido社Global Marketing担当副社長の Chris Worsley氏)。

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