米Xeroxが米国時間12月11日に,同社の研究所であるPalo Alto Research Center(PARC)を独立企業として立ち上げる計画を明らかにした。

 Xerox社は昨年,PARCを非同業者と共同運営する方針を検討中であることを明らかにしていた。同社は現在,主要な投資家と話し合いを進めていることを認めている。

 新会社はXerox社の100%子会社となり,2002年1月に業務を開始する予定。PARCは研究開発を継続し,PARCが開発した技術はXerox社と投資家が将来有料で提供する。

 「(PARCを)独立企業として設立し,外部企業との戦略的パートナシップを密につなぐ基礎を築く。Xerox社がPARCの能力を十分に利用できる一方,PARCに新たな可能性の道が開ける」(Xerox社Innovation Group部門プレジデントのHerve Gallaire氏)

 同氏によると,「現在のPARCを新会社の中核とし,事業開発および管理部門を加えて拡充する」という。

 PARCは1970年に開設された,Xerox社がかかえる世界研究センターの一つ。PARCを含む七つの世界研究センターは,年間約10億ドルの研究開発費を要するという。Xerox社はコスト削減に注力しているが,引き続き,売上高の約6%を研究開発予算に割り当てている。

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