フランスのAlcatelがベルギーのブリュッセルで現地時間12月6日に,Bluetooth対応ベースバンドLSI「MTC-60180」のサンプル出荷を開始したことを明らかにした。

 「Bluetooth 1.1の機能をすべて提供する」(Alcatel社)としている。例えば,複数のBluetooth対応機器を近づけただけで接続するアドホック・ネットワーキングにより,ピコネット(piconet)やスカッタネット(scatternet)を形成することができる。

 MTC-60180は,2002年を通して提供するBluetooth対応製品ファミリの第1弾である。各種ベースバンドを2002年初頭から市場投入する予定だという。

 MTC-60180にはベースバンド・コントローラ,「ARM7」マイクロ・プロセサ,48KバイトのRAM,下層プロトコル・スタック向けの1Mバイトのフラッシュ・メモリー,上層のアプリケーションに向けた1Mバイトのフラッシュ・メモリーなどが含まれる。低消費電力,暗号化,Hold/Park/Sniffモード機能などを備える。

 MTC-60180の評価キットは一部の無線チップで利用可能。評価ボードのほか,評価ソフトウエアや書類,オーディオ・テストのためのヘッドフォンが含まれる。

 ちなみに米GartnerのDataquestによると,2002年末時点で3000万台以上のBluetooth対応個人向け電子製品が生産されるという。2005年には7億5000万台を超え,売上高は30億ドルに達するとみる。

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