米Sun Microsystemsが米国時間12月5日に,動作周波数900 MHzの「UltraSPARC III」プロセッサの出荷を発表した。同プロセサは,エントリー・レベルのサーバー「Sun Fire 280R」向けに最適化されており,パフォーマンスを向上させ,エンタープライズ・クラスの機能提供を実現する。

 「900 MHz UltraSPARC III」プロセサ搭載の「Sun Fire 280R」サーバーは,標準で通常のWintel/Lintelサーバーの14倍に当たる8Mバイトのレベル2のキャッシュ,最高8Gバイトのメモリを備えているため,I/Oトランザクションの高速化が可能となる。Solaris 8 Operating Environmentで900 MHzプロセサを使用することにより,750 MHzベース・システムに対して最大20%パフォーマンスが向上する。

 Sun Fireサーバー・ファミリーは,エンド・ツー・エンドのバイナリ互換のアーキテクチャを備えており,SPARC/Solarisプラットフォームの拡張性により,1~160台のプロセサを搭載するようにワークステーションとサーバーをシームレスに統合できる。750 MHzのUltraSPARC IIIからアップグレードを希望するSun Fire 280Rのユーザーは,900 MHz CPUとファン・トレイを交換するだけでよい。

 900 MHz「UltraSPARC III」プロセッサを2台搭載したSun Fire 280Rの価格は,8Mバイトのe-cache,2Gバイトのメモリ,デュアル電源供給,デュアル36Gバイト,10000rpm FC-AL内部ディスク,DVD-ROM搭載で2万2995ドルから。設定は,Remote System Controlが標準。Sun Fire 280Rサーバーは,メモリを最高8Gバイトまで可能で単一のシステムで2つの73 GバイトFC-ALディスクを持たせることができる。

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