米Sun Microsystemsは,統合開発環境(IDE)「Forte for Java」のWebサービス対応強化モジュール「Web Services Technology Preview(WSTP)」の提供をはじめた。同社が米国時間12月3日に明らかにしたもの。これにより,オン・デマンド・サービスの作成/構築/展開を行う標準規格であるSOAP 1.1とWSDL 1.1が,Forte for Javaの「Enterprise Edition」で利用できるようになる。

 WSTPモジュールの入手は,Forte for Java IDEの自動アップデート機能「AutoUpdate」を使って行う。

 WSTPモジュールを導入することで,ウィザードを使ったSOAP-RPCベースのサービス作成が可能になる。また,同モジュールにより,「WSDLを使ったサービスの記述も簡単になる」(Sun社)という。同モジュールの主な機能は次の通り。

・EJB(Enterprise JavaBeans)メソッドにSOAP-RPCインタフェースを割り当て,オン・デマンド・サービスの部品として公開できる。SOAP経由でEJBにアクセスする際に必要なランタイム・インフラも作成できる。

・Apache SOAP version 2.2ランタイムの使用が可能。

・WSDLの自動生成が可能。

・テスト用クライアントを自動作成できる。JavaServer Pagesソフトウエアなどを使い,実装したサービスのテストが可能になる。

 Forte for Javaは,EJBコンポーネントなどのJava2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)技術を使い,「アプリケーション導入の簡素化を図る」(Sun社)もの。Sun社の包括的Webサービス戦略「Sun Open Net Environment(Sun ONE)」の中心的コンポーネントという位置づけである。オープン・ソース・プラットフォーム「NetBeans」をベースにしており,J2EE対応アプリケーション・サーバーへの実装に対応する。とりわけSun社の「iPlanet Application Server 6.0」に最適化されている。

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