米EDSと米Xeroxが米国時間11月28日に,4部門における両社のビジネス関係の拡張を発表した。ITアウトソーシング契約の延長,EDS社がプリンタ提供企業としてXerox社を選択,などの項目が盛り込まれている。また,EDS社は,Xerox社に対する起訴を取り下げることも発表した。

 EDS社へのITアウトソーシング契約の延長は,5年間で15億ドル規模となる。2年間のサービス期間に加え,その後の3年間はオプションとなる。契約によりEDS社は,引き続きXerox社の世界規模のコンピュータと電子通信ネットワークを請け負い,同社へのサービス範囲を拡大する。

 さらにEDS社は,ドキュメント・ソリューションのプロバイダの1社としてとしてXerox社を選択し,米国海軍海兵隊のイントラネット(NMCI:Navy Marine Corps Intranet)向け契約の一部として,同社と5000万ドル規模の5年間契約を結ぶ。

 また両社は,Xerox社の次世代デジタル製品とDES社の企業ITインフラ・サービスを組み合わせた製品の作成とマーケティングを行うための提携プログラム開発に関する覚え書きに調印した。

 アウトソーシング契約は,現在の契約を2009年まで延長する。現行の10年契約は,1994年に締結されたもの。このサービスには,グローバルなメインフレーム・システムの処理,アプリケーションのメンテナンス,デスクトップとヘルプデスクのサポート,音声とデータ・ネットワークの管理,サーバー管理が含まれている。

 EDS社指定のプリンタ・プロバイダとしてXerox社は,ドキュメント関連技術の主サプライヤとしての役割を果たす。これには,ネットワーク・プリンタ,コピー機,多機能デバイスが含まれる。EDS社のNMCIでの96億ドルの契約を通し,Xerox社は,世界の300カ所の軍事拠点に同社のPhaserネットワーク・プリンタ,Xerox Document Centreデジタル多機能システムを配備し,36万名を越える海兵隊員と職員をサポートする。

◎関連記事
米ゼロックスのQ3決算,売上高は38億~40億ドル,1株当たり損失は22~25セント
米ゼロックス有利に? 手書き文字認識巡る米パームとの特許係争で地裁の判決覆る
リストラ中の米ゼロックス,米GEキャピタルから4億3500万ドルの資金を調達
米EDS,米FranklinCoveyからCRMとITサービスで4億6900万ドル規模の15年契約
米EDSと米サンがITサービスの共同戦線,5年間で30億ドルの売り上げ見込む

発表資料へ