フィンランドのNokiaと中国浙江省政府がフィンランドのヘルシンキで現地時間11月22日に,浙江省杭州における研究開発センターの開設に関して覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に署名をしたと発表した。

 センターでは3~4年間に500人の従業員を雇用する予定である。ソフトウエア開発をはじめ,Nokia社の第3世代(3G)携帯電話ネットワークに関するプラットフォーム技術の開発を手がける。「杭州の研究開発センターは,Nokia社が抱える世界の研究開発センター・ネットワークで重要な役割を担うようになる」(Nokia社)

 センターは2002年初頭に業務を開始する。センターの開発者や研究者は地域の中国企業と協力する。共同作業の開始は2003年を目指し,パートナ企業はセンターの多数の人材を採用する。

 浙江省の首都である杭州は急速な発展を遂げているという。「浙江大学などの高等教育機関があることや,交通機関や通信インフラが整っているといった要素から杭州を選んだ。我が社は杭州とその周辺地域から,高い教育を受けた人材を採用することができる」(Nokia社)としている。

 杭州センターのプロジェクトには,Nokia社のパートナ企業である中国のHang Xingが協力する。Hang Xing社とNokia社のジョイント・ベンチャーBeijing Nokia Hang Xing Telecommunications Systems(BNT)は,中国におけるGSMスイッチング装置の製造を手がけている。

 ちなみにNokia社によると,これまでの同社の中国への投資は17億ドルを超えているという。「中国では20カ所以上にオフィスを構え,8社のジョイント・ベンチャーを持つ。研究開発センターは杭州を含めて2カ所となり,従業員は5500人以上にのぼる」(Nokia社)

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