米Cardiff Software社が米国時間11月19日,XMLを用いてペーパーレスを促進するシステム「LiquidOffice eForm Management System 2.0」を発表した。

 「LiquidOffice Workgroup(PC/Sun Solaris)」,「LiquidOffice Enterprise (PC/Sun Solaris)」,「LiquidOffice eGovernment (PC/Sun Solaris)」の3つのバージョンで1カ月以内に出荷を開始する。価格はそれぞれ,1万5000ドル,4500ドル,5万5000ドルから。無償の試験版「LiquidOffice Form Designer Trial Edition」は,http://www.Cardiff.com/LiquidOfficeから入手可能。

 LiquidOfficeは,XMLベースのシステムであり,標準的なWWWブラウザやモバイル・デバイスを用いてオンライン・フォームのパブリッシュ,ルート,トラック,認証,処理が可能となる。LiquidOffice v2.0では,eFormに新しい機能を追加している。

 主要な機能には,Virtual Submitを介したeFormのモバイル・デバイスとリモートのアプリケーションとの接続,XML Publishing Agentを通じたHTML eFormsのサポート,「good enough」と評価される電子認証の実装,軽量なLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)システムの統合による企業ユーザーの管理,などがある。

 LiquidOfficeは,米Adobe Systems社との提携を通じて開発されたもので,手動で行うビジネス・プロセスの多くをオンライン化するために,XML,HTML,Adobe PDFをサポートしている。LiquidOfficeは,自動化したデータ・コレクション機能,添付機能,オンラインのフォームへのワークフロー機能も追加している。

 従来のクライアント/サーバー型のeFormシステムは,WWWブラウザにワークフロー機能を持つeFormを持たせるために,「フィルタ」と呼ばれるActive XやJavaアプレットをWWWに使ってきた。このアプローチでは,シートごとのライセンス費用がかかり,プラグイン・タイプの非互換性の問題があり,またデータ・コレクションとeFormワークフローの両方を自動化を目的とした場合には,ユーザーの統合が必要だった。

しかし,LiquidOfficeでは,標準HTMLとAdobe PDFフォームを自動化することにより,フィルタの必要性を完全に排除した。またXML WWWアーキテクチャを利用しているために,単独のシステムで,データ・コレクションとeFormワークフローを自動化できるようになった。そのため,LiquidOfficeは,実装がより簡単になり,価格も低下した。そして,Microsoftの.NET,SunのOpen Environment フレームワークなど標準WWWアプリケーション・サーバーを含めたその他のXML WWWアプリケーションとも互換性を持っている。

 ちなみに,LiquidOffice v2.0は,先週ラスベガスにて開催されたComdex 2001で「Best of Comdex」ファイナリスト賞を受賞している。

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