米Dell Computerが米国時間11月15日に,2001年8月~10月期の決算を発表した。売上高は75億ドルで,純利益は4億2900万ドル(1株当たり利益は16セント)だった。

 粗利率は17.6%で営業利益率は7.3%。ともに前期(2001年5月~7月期)から上昇している。売上高に対する営業支出の割合は10.3%で,前期の11.4%と比べて縮小した。

■Dell社業績推移(単位:100万ドル/1株当たり利益を除く)
                                    2001年     2000年
                                   8月~10月  8月~10月   増減率
                                   -------    -------    ------
売上高                              $7,468     $8,264     (10%)
営業利益                              $544       $818     (34%)
純利益                                $429       $674     (36%)
1株当たり利益                        $0.16      $0.25     (36%)

出典:Dell社

 当期はサーバー,ストレージ製品,ワークステーションを合わせた出荷台数が,20%増加したという。「世界中のどの地域でも,最も成長率が高い分野は企業向けとノート・パソコンだった」(Dell社会長兼CEOのMichael Dell氏)。

 サーバー出荷台数は米国市場で18%増加した。ちなみに米国市場における業界全体のサーバー出荷台数は15%減少している。EMEA(欧州/中東/アフリカ地域)市場におけるDell社のサーバー出荷台数は27%増加。日本を含むアジア太平洋地域での伸び率は,業界全体の伸び率を4倍上まわったという。

 世界市場におけるノート・パソコンのシェアは,当期に初めて15%を超えた。「Inspiron」と「Latitude」の合計出荷台数は18%増加した。ちなみにノート・パソコンの世界市場は業界全体で6%減少している。

 サービス収入は7億6600万ドルで前年同期と比べて15%増加。サービスおよび周辺機器の収入を合わせると17億ドル(前年同期比16%増)になり,総売上高の23%を占める。

 地域別でみた場合,EMEA市場における出荷台数が21%増加した。ちなみに市場全体の出荷台数は10%低下している。ドイツでの出荷台数は48%と急増した。サーバーが65%増,ノート・パソコンが60%増だった。売上高は13%成長した。

 日本を含むアジア太平洋地域での伸び率が最も高かった。市場全体の出荷台数が9%低下したのに対し,Dell社は28%増加した。サーバーの出荷台数は37%伸びた。主要市場である中国と日本での売上高の成長率は,それぞれ16%と11%。

 米国では政府機関向け分野の売上高が9%増加。消費者向けと小企業向け分野を合わせた売上高が4%増加した。

 またDell社は2001年11月~2002年1月期の業績予測についても明らかにした。売上高は当期と比べて若干増加。製品の出荷台数は5%伸びる見込み。1株当たり利益は16セントと予測する。

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