米SpeechWorks Internationalは米国時間11月15日,同社の日本法人SpeechWorks Japan KKの設立を発表した。同時に,同社のOpenSpeech製品群と,テキストを音声化するETI-Eloquenceを日本市場向けに発売することを明らかにした。

 同社の日本法人設立は,日本の顧客独自のニーズに応えることを目的としている。成長を続ける日本のモバイル・ユーザーに,同社のネットワーク・ベースの組み込み型スピーチ・ソリューションを提供する。

 同社は,日本とその他の地域の主要市場でのニーズに応えるために,100社以上の企業とパートナ提携を結んで,世界の企業にソリューションを提供している。日本では,Avaya Japan,Compaq Japan,Edify,Intel,InterVoice-Brite,Nihon Tandem Systems (NTS) ,NMS Communicationsと強力な協調体制を敷いている。現地のパートナには,Holoson Tech Corp., K.K,Denwa Housoukyoku,MIT Systems,YMAなどの企業が存在する。

 今回日本法人が提供する音声認識製品には,OpenSpeech製品スイートがある。これは,音声命令によるサービスの標準となりつつあるVoiceXML 2.0仕様向けに最適化された音声認識技術を利用している。

 OpenSpeech製品のスイートに収録される製品は次の通り。

・OpenSpeech Recognizer
標準仕様のVoiceXML 2.0に合わせて最適化された音声認識ソフト。日本語に対応

・OpenSpeech Dialog DialogModules
 アプリケーション・ビルディング・ブロック

・OpenSpeech Server
 クライアント・サーバー・アーキテクチャ環境

・OpenVXIオープンソースとVoiceXMLインタプリタ

・OpenSpeech Browser Platform Integration Kit
 開発者キット

 この他にも,テキストを音声にするETI-Eloquenceと,話し手を認識するSpeechSecureの日本語版も提供する。ETI-Eloquenceは,日本語のほか,12言語に対応する。車内でのナビゲーション・システム,次世代携帯電話,電子メールの読み上げシステム,PDAなどに使用される。SpeechSecureは,話者の独自の音声パターンにより生体認証を行い,セキュリティを強化するもの。

 ちなみに,米Yankee Groupの調査結果によれば,日本はモバイル・インターネット・サービスの普及率が高く,2000年12月の時点で日本には,3000万人のWWW接続をもつ携帯電話ユーザーが存在している。また2001年から2005年までに世界の約40%の無線インフラのビジネス機会が日本と中国を中心としたアジア太平洋地域に集中すると予測している。

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