米Evans Dataが米国時間11月13日に,ソフトウエア開発者が注目するOSについて調査した結果を発表した。「来年開発するアプリケーションでは,どのOSをターゲットにするか」との質問に対し,Linuxを挙げる回答者は北米の開発者より北米以外の方がはるかに多かった。
調査は北米を除く70カ国以上にわたる開発者400人以上を対象にインタビューしたもの。
2002年にLinux関連のプロジェクトに携わる予定の北米以外のソフトウエア開発者は48.1%。北米の開発者では39.6%だった。2000年は,Linux対応アプリケーションを開発していた北米以外のソフトウエア開発者は,全世界の開発者のうち1/3にも満たなかった。
その他の主な調査結果は以下の通り。
・Linux向けアプリケーションを開発したことのある北米以外のソフトウエア開発者は37.8%。北米の開発者では33.7%である。
・ミッション・クリティカルなアプリケーションを使う上でLinuxに信頼を置いているという回答者は半数以上にのぼる。北米以外の開発者では,「完全に信頼している」という回答者が増加しており,同様の回答をする北米開発者の数を上まわっている。
「現在の経済状況により,Linuxが再び脚光を浴び始めている。なぜならLinuxはライセンスが無料だからだ。しかし北米では今後もLinuxへの移行は進まないだろう。Linuxのテスト標準が定まっていないことや将来不適合性が生じる可能性,さらに責任の所在が明確で無いことなどが要因とみる」(Evans Data社アナリストのAlbion Butters氏)。
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