米Apple Computerが米国時間11月13日に,無線LAN「AirPort」の新バージョンを発表した。最大50人で1台のベース・ステーションを共有できる。
AirPortは業界標準規格802.11bに準拠する。「AirPort Base Station」および「AirPort Card」のハードウエアとソフトウエアで構成される。AirPortのデータ伝送速度は11Mビット/秒で,通信可能範囲は半径150フィート(約45.7メートル)。
ソフトウエアの新版「AirPort 2.0」はApple社のWWWサイトから無料でダウンロードできる。「Mac OS X」と「Mac OS 9」へのネイティブ対応版を用意している。
新たなAirPortは米AOL Time Warner傘下の米AOL(America Online)のソフトウエア「AOL 5.0」に対応する。無線LANからAOLサービスにアクセスすることが可能(米国のみ)。AirPort 2.0ソフトウエアでAOLサポート機能をAirPort Base Stationに追加できる。
その他,新たなAirPortの主な特徴は以下の通り。
・Ethernetポート2基を備える。DSLやケーブル・モデム用の10BASE-Tのほか,LAN用に10/100BASE-Tポートが加わった。
・ファイアウオール機能を組み込んだ。インターネットを介した不正なアクセスを防止する。
・128ビットのパスワードおよびデータ暗号化に対応。
・AirPort Cardで米Cisco Systemsのセキュリティ手法「LEAP」に対応。
AirPortの価格はAirPort Cardが99ドル,AirPort Base Stationが299ドル。「Apple Store」(www.apple.com)またはApple社認定販売店で購入できる。
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