米Microsoftが米国時間11月12日に,Windows .NET Server製品系列の「beta 3」版を11月中にもテスターに向けてリリースすると発表した。ラスベガスで開幕したCOMDEX Fall 2001で同社の会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏が基調講演で明らかにしたもの。

 リリースを発表したのは,「Windows .NET Web Server」「Windows .NET Standard Server」「Windows .NET Enterprise Server」「Windows .NET Datacenter Server」の4製品。

 これらで,通信/協業サービス,マルチメディア・サービス,ファイル・システム回復ツール,SIP(Session Initiation Protocol)サービス,コールセンタ・アプリケーションなどのRTCソリューション,Windows Media Servicesなどを提供する。

 beta 3では,XML, SOAP, WSDL,UDDIにといったWebサービスの技術にネイティブで対応する。なお同社では,これらWindowsサーバー製品系列をWebサービス・プラットフォームの基盤と位置づけている。

 「このラインアップはMicrosoft社のサーバー製品系列進化の次のステップ。Webサービスの統合をはじめてネイティブでサポートしており,Microsoft .NET Frameworkとともに企業はパワフルなWebサービス・アプリケーションを効率よく開発できる」(同社)。

 Microsoft社が同日発表したWindows .NET Server製品系列の概要は以下の通り。

・Windows .NET Web Server:フロントエンドのWebホスティング環境。WebサービスやWebサイト,Webアプリケーションの開発/実装環境を提供する。同社が新たに投入する製品である。

・Windows .NET Standard Server:小企業向けのファイル/プリント・サーバー

・Windows .NET Enterprise Server:企業向けコンピューティング・インフラや業務アプリケーション,電子商取引トランザクションなどに向ける製品。

・Windows .NET Datacenter Server:データベース,ERP,大量のリアルタイム・トランザクション処理,サーバー統合といった企業の重要ソリューションに向ける。

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