米Sun Microsystemsが米国時間11月12日,Javaアプリケーション開発サポートの一環として「Java BluePrints for Wireles」の配布を開始した。これは無線機器向けのエンド・ツー・エンドのJavaアプリケーションを開発するためのガイドラインである。同社のWWWサイトから無償で入手可能。

 Java BluePrints for Wirelesは,サーバーにJava2 Enterprise Edition(J2EE),クライアントにJava2 Micro Edition(J2ME)を利用して,分散型のトランザクション中心の業務用アプリケーションを構築するためのガイドラインと推奨環境を説明している。

 このガイドラインは,J2EEを使ったアプリケーションをJ2MEを使った無線クライアントに拡張させるためのアプリケーション・プログラミングのモデルから構成されている。解説書とともに,Java Smart Ticket 1.0と呼ばれるサンプルのアプリケーションが収録されている。

 Java Smart Ticket 1.0は,映画のチケットを予約するためのサンプル・アプリケーションであり,Java BluePrintsをもとにしたMIDP (Mobile Information Device Profile)クライアントとJ2EEアプリケーションを使っている。携帯電話や双方向型のポケベル,PDAのようなモバイル・クライアント向けに使われる業務向けとトランザクション中心のアプリケーションを作成するために,J2EEとJ2MEがどのように相互運用するかをステップ・バイ・ステップ方式で解説している。

 サンプル・アプリケーションのJava Smart Ticketを通じて,開発者コミュニティは,実際に使用されているアプリケーションに無償でアクセスでき, Berkeleyライセンスのもとにソースコードを入手可能となっている。

 ガイドラインの説明とサンプル・アプリケーションを通じて,開発者は効率的な無線アプリケーション設計の原則を理解し,この原則を自分の無線アプリケーション開発に応用することにより,エンド・ツー・エンドのソリューションを迅速に市場に送り込めるようになるという。

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