GSMネットワークの業界団体GSM AssociationとWAP技術の国際標準化を進める業界団体WAP Forumが米国および英国時間11月8日に,両団体の協力関係を形式化し,拡充することを明らかにした。

 両団体は今後3年間に,国際的標準の普及促進という共通目的を目指し,無線業界における世界的な標準の策定を進めていくとしている。互いの主要なメンバー企業が協力体制を敷き,GSM Associationのモバイル・インターネット・サービス促進に向けたプロジェクト「m-Services」などに取り組む。m-Servicesは「WAP 2.0」をベースにしている。

 「GSM AssociationとWAP Forumが,無線インターネットの改善と発展に向けて提携を結んだ。消費者やメンバー企業,世界の無線業界にとって朗報である」(GSM Association,CEOのRob Conway氏)。

 両団体が協力する分野は,ネットワーク事業者やサービス・プロバイダの条件認証,デバイスやプロトコルおよびアプリケーション条件,ローミングと決済,WAP仕様の策定,相互操作性など。

 「我々は引き続き主要な業界グループや標準化団体との関係を深め,戦略的協力体制を構築していく。関連業界全体にモバイル向けインターネット・アプリケーション技術の普及に共同で努める」(WAP Forum,CEOのRobert L. Brown氏)。

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