メッセージング・サービス・プロバイダの米EasyLinkが米国時間11月8日に,10月のウイルス検出結果を発表した。同社のウイルス対策機能「MailWatch」が検出したもの。「SirCam」ウイルスは7月半ばに初めて検出されたが,企業ネットワークにとって引き続き「Nimda」ウイルスより大きな脅威となっているという。

 SirCamの検出件数は10月が11万8877件で,9月は14万103件だった。SirCamは「.DOC」「.ZIP」「.JPG」といった拡張子を持つファイルを見つけ出し,システムのアドレス帳に載っている電子メール・アドレスにそれらのファイルを送信する。

 「SirCamの検出件数は9月から若干減っているものの,依然として企業システムに対する最大脅威である。Nimdaやその変種『Nimda.e』が広く報じられ高い関心をよんでいるが,SirCamははるかに大きな損害を企業ネットワークに与える可能性がある」(EasyLink社マーケティング部門バイス・プレジデントのBill Fallon氏)。


■10月の検出ウイルス ワースト10

W32/SirCam@MM
W32/Magistr.a@MM
W32/Magistr.b@MM
W32/BadTrans@MM
W32/Hybris.gen@MM
VBS/LoveLetter@MM
W95/MTX@M
JS/Kak@M
W32/APost@MM
VBS/Haptime.a@MM

出典:EasyLink社

 ちなみに,MailWatchが10月に検出したウイルスは20万1890件だった。

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