米Oracleが米国時間11月7日に,企業の販売活動を支援する管理アプリケーション「Oracle Trade Management」を発表した。「Oracle E-Business Suite」製品系列の一つとしてただちに提供開始する。

 Oracle Trade Managementは,消費者向け製品や小売り業の業界が抱える三つの問題に取り組むという。すなわち1)クレームによる返金/価格減額に関する管理,2)資金/支出の管理,3)キャンペーンなど販売促進活動の管理,を支援する。

 例えば,消費者向け製品や小売り業の業界で,不当な返金や価格減額にかかるコストは年間10億ドル以上にのぼるという。これに対する調査,検証,事務作業を自動化することでこのコストを大幅に削減できるという。

 「企業の販売促進や,クレーム,返金,資金の管理を根本から変える」(Oracle社)

 また同社によれば,米国で販売促進活動に費やされている費用は750億ドルにものぼるという。このうち1/4が目的が明確でない活動に使われており,また大半の企業はこれら活動の投資回収(ROI:Rreturn On Investment)を見いだせないでいるという。
 
 「資金管理における緊縮化や要求条件の厳しさが増す時代に,Oracle Trade Managementは製造業者から卸売り,小売り,消費者に至るまで,すべての商取引チェーンにおける管理業務を最適化し,販売促進管理の効率を向上させる」(同社)

 Oracle Trade Managementは,玩具や,アパレル,耐久消費材,消費者エレクトロニクス製品のメーカーや販売業者といった,さまざまな消費者向け製品の企業の利用を想定して開発したという。「クローズド・ループ・マーケティング計画の立案や実施,そして分析を通じて,これら企業の投資利益向上に必要なツールを提供する」(同社)

 なおOracle Trade Managementは,CD-ROM版のほか,同社のオンライン・サービス「Oracle.com」のサービスとしても提供していく。

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