米Borland Software社は米国時間11月6日,Linux用ビジュアル開発ツールKylix(カイリックス)の新バージョン「Kylix 2」を一般向けに出荷開始した。Kylix 2 Enterprise版,Kylix 2 Professional版,Kylix 2 Open版の3つのバージョンを提供する。価格は,Enterprise版が1999ドル,Professional版が249ドル。Kylixユーザー向けの特別アップグレード価格とBorland Delphi 6向けの特別価格を用意した。ともに同社のオンライン・ショップから直接,または再販店を通じて入手可能。Kylix 2 Open版はオープンソース・ソフトウエアの開発者向けに無償で提供する。WWWサイトからダウンロード可能。

Kylix 2は,WWWサービスとXML技術を用いてLinuxとApacheのeビジネス機能を拡張している。Kylix 2とWindows用の初のWWWサービス開発環境のDelphi 6を組み合わせれば,WWWサービスの標準技術であるSOAP,XML,WSDLを統合したクロス・プラットフォームのエンタープライズ・アプリケーションを開発できる。

最新版のBorland Kylix 2では,Webサービス作成用のコンポーネントのBizSnap,Webアプリケーション開発機構を強化するWebSnap,データベース接続機能を強化するDataSnapを収録している。これらのコンポーネントにより,ユーザーはXMLドキュメントの操作,インターネットを介したアプリケーションの統合が容易にでき,.NetとBizTalkを含めたWWWサービス・プラットフォームの機能を使うことができる。また同社のORB(Object Request Broker)ソフト「VisiBroker」を使ってCORBA(Common Object Request Broker Architecture)準拠の開発ができるようになった。

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