米Sun Microsystemsが米国時間11月5日に,Windows XP用Java仮想マシン (JVM) のプラグイン「Java Plug-in」の早期アクセス版をリリースしたことを明らかにした。

 Java Plug-inは,Windows XPのほか,Windows NT,Windows 2000,Windows 98,Windows 95などすべてのWindowsに対応する。米Microsoft製WWWブラウザはWindows版のInternet Explorer 5.5 SP2および6.0に,米Netscape製ブラウザは6.0版以降に対応する。同社のWWWサイト(http://java.sun.com/getjava/download.html)で無償ダウンロードが可能となっている。

 Java Plug-inでは,「リッチなユーザー・インタフェース,高度なイメージ・レンダリング,マルチメディアとアニメーションのサポート,性能向上,国際化などを提供する」(Sun社)。

 なおSun社は1997年10月7日に,Microsoft社がMicrosoft社製品のみに互換するJava製品を出荷したとして提訴していた。2001年1月23日に,Sun社とMicrosoft社がこの係争で和解に達し,Microsoft社はSun社のJava技術を使った既存製品(ベータ版を含む)の出荷を継続して行えるようになった。ただしそれはJava 1.1.4が組み込まれているMicrosoft社製品に対してSun社が限定的に許可するものだった。またその有効期間は7年間となっていた。

 2001年7月にMicrosoft社は,Windows XPが標準でJava VM(Java仮想マシン)を搭載しないことを明らかにした。これを受け,Sun社は2001年8月にWindows XPおよびIE6に向けたJava仮想マシンを新たに開発中であることを明らかにし,このとき「10月のWindows XP発売時に間に合うようにする」,と目標を立てていた。

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