米Sun Microsystemsが米国時間10月29日に,サーバーの新製品「Sun Fire V880」と「Netra 20」を発表した。
Sun Fire V880は8ウエイ構成で,OSに「Solaris 8 Operating Environment(OE)」を搭載する。リソース管理ソフトウエア「Solaris Resource Management(SRM)」によって,各種の負荷に対して動的にシステム・リソースを割り当てることが可能。定義したサービス・レベルに則してアプリケーション性能を監視する。
WWWサーバー,メール・サーバー,データ・マート・サーバー(DSS)などを組み合わせたテストの結果は以下の通り。
■単一負荷における性能
負荷 | ユーザー数 | リソース 割り当て |
スループット 測定 |
サービス・ レベル |
WWWサーバー | 1600 | 25% | 4455 HTTP Ops/sec | 360ms |
メール・サーバー | 1800 | 25% | 910Transactions/min | 1.2sec/Mail |
DSS | 10 | 50% | 94Query/hr | 13.1mins/DSS Query |
出典:Sun社
■SRM(Solaris Resource Management)を利用した場合の複合負荷における性能
負荷 | ユーザー数 | リソース 割り当て |
スループット 測定 |
サービス・ レベル |
WWWサーバー | 1600 | 25% | 5230 HTTP Ops/sec | 360ms |
メール・サーバー | 1800 | 25% | 932 Transactions/min | 0.6 sec/Mail trans |
DSS | 10 | 49% | 90 Query/hr | 14.6 mins/DSS Query |
出典:Sun社
Netra 20は動作周波数750MHzの「UltraSPARC III」プロセサを搭載したラックマウント型サーバー。通信事業者や政府機関に向ける。同社のハイエンド機「Sun Fire 15K」で用いられているクロスバー・スイッチ型の接続技術「Sun Fireplane」を使う。Sun Fireplaneのデータ転送速度は4.9Gバイト/秒。また,取り外し可能な「System Configuration Card」を装備し,「システムが停止した場合の被害を最小限にとどめる」(Sun社)。
Netra 20の主な特長は以下の通り。
・高温,多湿,汚れた空気の環境で,NEBS Level 3-Certifiedに準拠する。筐体の高さは4U。
・System Configuration Card(SCC)により,システム構成の変更や故障したシステムの交換を簡素化する。ホストID,MACアドレス,NVRAM設定の内容を,交換後のシステムで容易に再設定することができる。
・「Lights Out Management」機能を備え,遠隔操作でのシステム終了,再スタート,トラブルシューティング,動作状況監視を行う。
・PCI,シリアル,パラレル,SCSI,FC-AL,USB,Ethernetなどのインタフェースを備える。
Netra 20はすでに出荷を開始している。価格は,36GバイトのFC-ALハード・ディスク装置と512Mバイトの主記憶を備えたモデルが1万1495ドル。
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