米MSがWindows XPに“おまけ”，256Mバイトのメモリーとアンチウイルス・ソフト

横田英史

2001.10.26

WIndowsXP　in NY 米Microsoftが米国時間10月25日に，「Windows XP」を発表した。ニューヨーク市タイムズスクエアのMarriott Marquis Theatreで開催した記念イベントにて明らかにしたもの(写真）。イベントには，パソコン業界のトップ企業，50社以上のパートナー企業，そしてニューヨーク市市長のRudy Giuliani氏が出席した。またパネル・ディスカッションには米Intel社長兼CEOのCraig Barrett氏も参加した。

　Microsoft社会長兼CSA（チーフ・ソフトウエア・アーキテクト）のBill Gates氏は基調講演で「今日はパソコン・ユーザーとパソコン業界にとって最も重要な1日だ。Windows XP発売とともに，我々はパーソナル・コンピューティングの新時代に入りつつある」と述べた。また「ニューヨーク市は，Windows XPの世界同時発売を発表するのに最適の場所だ。我々をここに招待してくれたニューヨークの全ての人々に感謝するとともに，不屈の精神，勇気と決断力を称えたい。そして，ニューヨークはビジネスに対して門戸を開いている，ということを米国の国民全員にぜひとも理解してもらいたい」と発言した。

　ちなみに発売イベントはニューヨークをはじめとする米国主要都市の62カ所と，世界の50カ所で行われた。

　ニューヨークのイベントの席上で，Micorosoft社，米PNY Technologies，米Symantec社は無料のメモリ増設とアンチウイルス・ソフトウエア進呈サービスについて明らかにした。

　米Best Buy，米CompUSA，米Office Depot，米Staplesの小売店で「Windows XP Professional」を購入したユーザーに，PNY社の「256MB PC-133 SDRAM」メモリ（小売価格は79.99ドル）とSymantec社の「Norton AntiVirus 2002」（同49.99ドル）を無料で郵送するという。この販促活動は，10月25日から2002年1月31日までの期間に限って展開する。

　米Kingston Technologyも同様にメモリ・モジュールの無料提供サービスを行う。OfficeMax社，Office Depot社，Best Buy社の小売店で，10月25日から12月31日まで実施する。

　Micorosoft社は知的財産保護への取り組みについても説明した。その一環として，ユーザーの違法ソフト購入を防止するために，Windows XP搭載パソコンに認証ラベル「Certificate of Authenticity（COA）」を貼る。ラベルにはホログラム処理した「Microsoft」と「GENIUNE」の文字が浮かび上がる。

　製品版Windows XPではパッケージにCOAを貼り，CD-ROMにホログラム処理を施している。ソフトウエアの不正コピーを監視する業界団体Business Software Alliance（BSA）によると，世界の企業が所有するアプリケーションのうち推定37％が違法ソフトウエアだという。違法ソフトウエアによる損害額は年間120億ドルにのぼる。

　またMicorosoft社は，Windows XPのアドオン・ソフト「Microsoft Plus! for Windows XP」の発売を開始したことを明らかにした。価格は39.95。ドイツ語，スペイン語，フランス語，日本語，英語を含む6カ国語に対応する。日本での発売は11月。