音声インタフェース・ソフトウエアのデベロッパとして知られる米Nuance社は,米国時間10月24日にVoiceXMLを使った音声認識アプリケーション開発環境の新版,「Nuance Voice Web Server 1.3」と「Nuance V-Builder 1.2」を発表した。

 Voice Web Server 1.3版は,音声認識エンジンのNuance 7.0を搭載する。VoiceXML 1.0とVoiceXML 2.0をサポートするVoiceXMLインタプリタの組み込みが可能。Voice Web Serverは,すでに24カ国の70以上の企業が採用しているという。

 そのほかのVoice Web Server 1.3の主な新機能は次の通り。

・言語サポートを拡張。アジア(マルチバイト)文字に対応可能となり,ボイス・ドリブン・アプリケーションを26言語でサポート可能
・HTTPサポート,外向け通話の制約,ページ・ダウンロード,DoS攻撃の防御,などの新しいセキュリティ機能を搭載
・AculabのProsodyカード,IntelのJCTカード,SIPベースのVoIPを含むサポート・プラットフォームを増加
・ 強化された統合アーキテクチャ。Voice Web Serverをより簡単にパートナのオペレーティング・システムに統合可能
・ 開発の柔軟性の向上。VoiceXML拡張APIを通じてパートナが独自のカスタム・タグを追加可能

 「Nuance V-Builder 1.2」は,電話からアクセス可能なVoiceXMLベースの音声認識アプリケーションの設計と配信を,対話的なGUIを通して容易に開発できるツール。開発したアプリケーションは,Voice Web Serverまたは他のVoiceXMLインタプリタで動作する。直感的でグラフィカルなドラッグ・アンド・ドロップ開発環境で,ボイス・ドリブンなアプリケーションの作成が可能となる。

 V-Builder 1.2の強化機能は次の通り。

・Dynamic Page Visualization機能。アプリケーションの作成,編集と動的なデバッグがリアルタイムに可能
・V-Builderで作成したアプリケーションをWebDAVサーバーに用意に配備できる機能
・開発者が,プロバティ・エディタとプロンプト・エディタを指定できるカスタム機能

 「V-Builder 1.2」は,現在Nuance Developer Networkから無料でダウンロード可能となっている。「Nuance Voice Web Server 1.3」は,現在ベータ試用版段階であり,今四半期中に提供予定。

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