米Microsoftが米国時間10月18日に,2001年7月~9月期の決算を発表した。売上高は61億3000万ドルで,前年同期の57億7000万ドルから6%増加。税引き後の一時的な費用12億4000万ドルを含めた純利益は12億8000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は23セント)である。当期は9億8000万ドルの投資損失を計上した。営業利益は29億ドルで,同27億8000万ドルから増加した。

 ちなみに同社は2001年4月~6月期決算の発表時に,2001年7~9月期の売上高を60億ドル~62億ドルの範囲,1株当たり利益を39セント~40セントと予測していた。

 「『Windows 2000 Server 』や『.NET Enterprise Server』ファミリ製品への需要が高く,堅調な売上高となった。また,コスト削減の取り組みも効果をあげた」(Microsoft社CFOのJohn Connors氏)。なお,Microsoft社は「Windows XP」「Xbox」「MSN 7」のリリースを間近に控えているが,「世界的な先行き不透明感が,経済や我が社の事業に影響を与える可能性があることも認識している」(同氏)との懸念を示した。

 Windows 2000 Serverファミリ製品は,当期に20%以上成長した。「とりわけ『Windows 2000 Advanced Server』の需要が高く,前年同期と比べて2倍の本数を販売した」(Microsoft社Windows事業部門シニア・バイス・プレジデントのBrian Valentine氏)という。

 .NET Enterprise Serverファミリ製品は30%を上まわる成長をみせた。「SQL Server 2000」と「Exchange 2000 Server」が好調だった。また,当期はコンテンツ管理サーバー「Content Management Server 2001」の発売を開始している。

 なお,Microsoft社が同日発表した2001年10月~12月期の主な予測は以下の通り。

・売上高は71億ドル~73億ドルの範囲。

・営業利益は29億ドル~30億ドルの範囲。

・希薄化後の1株当たり利益は49セント~50セント。

 また,会計年度2002年通年(2001年7月~2002年6月)の業績予測は次の通りである。2001年5月~7月期決算発表時の予測を下方修正した。

・売上高は284億ドル~291億ドルの範囲(2001年5月~7月期決算発表時の予測は288億ドルから295億ドルの範囲)。

・営業利益は120億ドル~124億ドルの範囲。

・希薄化後の1株当たり利益は1ドル61セント~1ドル66セント(同1ドル91セント~1ドル95セント)。

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