米Intelが米国時間10月16日に2001年第3四半期の決算を発表した。売上高は65億ドルで,前年同期の87億3000万ドルに比べ25%減,前期に比べて3%増となった。

 Intel社は9月6日に発表した業績見通しの中間修正(mid-quarter Business Update)で,第3四半期の売上高は7月17日の第2四半期決算発表時に明らかにした業績予測の範囲内で,その中間値を若干下回る程度としていた。7月17日時点の予測売上高は62億~68億ドルだった。

 買収関連費用を含めた純利益は1億600万ドル。前年同期比96%減,前期比46%減である。買収関連費用を含めた場合の1株あたり利益は2セントで,前年同期の36セントと比べて94%低下,前期からは33%減少した。前年同期の純利益は25億1000万ドルだった。

 買収関連費用を除いた場合の第3四半期の純利益は6億5500万ドルで,前年同期と比べて77%減,前期比は23%減。買収関連費用を除いた1株あたり利益は10セントで,前年同期の41セントと比べて76%低下,前期からは17%減少した。

 「売上高とマイクロプロセサの出荷個数が前期に比べて伸びており,この荒れ狂った状況のなか堅調な業績結果となった」(Intel社社長兼CEOのCraig R. Barrett氏)。

 インターネット版ウォールストリート・ジャーナルによると,2001年第3四半期におけるパソコン向けマイクロプロセサのシェアでIntel社は77.5%を獲得したという,第2四半期は76.7%だった。米AMDは33.3%から21.5%にシェアを落とした。

米インテルの業績推移

 同社はデスクトップ向け製品のロードマップを速めるという措置をとっており,「これがPentium 4と845チップセット・プラットフォームへの高い需要を生み出している」(同氏)。また0.13μmプロセス技術への移行計画も予定よりも早く進んでいるという。

 第3四半期の地域別売上比率をみると,米大陸が37%,アジア太平洋地域が31%,欧州が25%,日本が7%となっている。

 第3四半期に出荷個数が前期に比べて伸びた製品は以下の通りである(部門別)。

・Intel Architecture Group
 マイクロプロセサ,チップセット,マザーボード
 ただしマイクロプロセサの平均販売単価は前期より低下した。

・Wireless Communications and Computing Group
 フラッシュ・メモリ

・Intel Communications Group
 Ethernetコネクティビティ製品
 ネットワーク・プロセシング部品(組み込み向けPentium III,ネットワーク・プロセサ,I/Oプロセサ)

 Intel社は今後の業績見通しについて明らかにした。内容は以下の通り。

・2001年第4四半期の売上高は62億~68億ドル。

・2001年第4四半期の粗利率は47%前後(プラス/マイナス数ポイント)で,2001年第3四半期の46%から増加する。

・2001年第3四半期の研究開発費(進行中の研究開発は除く)とマーケティングおよび一般管理費は20億ドル~21億ドル。

・2001年の研究開発費(進行中の研究開発は除く)は39億ドルを見込む。前回の予測である40億ドルを修正した。

 なお,2001年第4四半期業績見通しの中間修正発表は12月6日を予定している。

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