米Compaq Computerが米国時間10月16日に,ミッドレンジ・サーバー「AlphaServer ES45」を発表した。科学技術計算やe-business,ヘルスケアといった分野に向ける。

 ES45は動作周波数1GHzの64ビット・マイクロプロセサ「Alpha」を搭載する。最大で4ウエイ構成までとれる。OSは「Tru64 UNIX」。「TruClusterServers」または「OpenVMS」,「Linux」をバンドルする。主記憶は32Gバイト。

 「4ウエイのES45をテストしたところ,整数演算性能(SPECint_rate2000)では他社製品より50~70%高い性能を示した。また浮動小数点演算性能(SPECfp_rate2000)では他社製品と比べて2倍以上速かった。シングル・プロセサ構成では,他社製のミッドレンジ・サーバーの2倍を上回る性能だった」(Compaq社)という。

 ES45はすでに出荷を開始している。価格は5万8000ドルから。

 Compaq社はまた,スーパーコンピュータ「AlphaServer SC45」も発表した。Tru64 UNIXベースのES45をクラスタ接続する。Compaq社によると,ピッツバーグのスーパーコンピュータ・センター(Pittsburgh Supercomputing Center)が,760台のES45をクラスタ接続したAlphaServer SC45を導入した。3000個以上のAlphaプロセサを搭載し,「軍事機関向け以外では世界最大級のシステム」(Compaq社)という。

 SC45の標準モデルはAlphaプロセサを16個搭載し,16Gバイトの主記憶を備える。価格は89万9000ドルから。

 Oracle9i Real Application Clustersと Tru64 UNIXベースのES45を組み合わせた構成は,調整,テスト,インストールを済ませて出荷する。2001年11月に利用可能になる。

◎関連記事
米サンがUNIXサーバーの最上位機「Sun Fire 15K」を発表,最大で106 CPU構成
【TechWeb特約】米サンが最大106プロセサ構成のUNIXサーバー「Starcat」を発表へ
米IBMがUNIXサーバーのミッドレンジ機を発表,オン・デマンド方式を“初"採用
米IBMがUNIXサーバーの最上位「p690」を発表,「ターゲットは米サンのFire 15K」
米IBMがUNIXサーバーのミッドレンジ機を発表,オン・デマンド方式を“初"採用
<市場>
「Q2の世界サーバー市場は売上高16%減,出荷台数3%減」,米IDCの調査
「Q2の世界サーバー市場は出荷台数97万3784台。わずか0.7%増」---。Dataquestの調査
「Q1のサーバー世界市場,売上高133億ドルで前年同期比4%減」,IDC調べ

[発表資料へ]