米Microsoftが米国時間10月10日に,Java開発者向けにアプリケーション開発ツール「Visual J# .NET」のベータ版をリリースしたことを明らかにした。.NET Framework対応のアプリケーションやWebサービスの構築を行うJava開発者に向ける。

 「Visual J# .NETは,Java開発者がXMLベースのWebサービス開発へ容易に移行できるようにする。Java言語で記述されたプログラムとその他言語による既存ソフトウエアとの相互操作性を高める」(Microsoft社)。

 Visual J# .NETを使ってMicrosoft社の開発ツール「Visual J++」で開発した既存アプリケーションに変更を加え,.NET Frameworkでの動作,他の.NET向け言語やアプリケーションとの相互操作性の確保,新たな.NET機能の組み込みが可能になる。当然,.NETアプリケーションを新たに開発することもできる。

 Visual J# .NETの主な特徴は以下の通り。

・統合開発環境「Visual Studio .NET」との統合:Visual Studio .NETのあらゆる機能に対応する。

・.NET Frameworkとの統合:.NET FrameworkのASP.NET,ADO.NET,Windows Formsといった機能やXMLベースのWebサービスを利用できる。他言語との組み合わせが可能。

・「Visual J++ 6.0」アップグレード・ツール:既存のVisual J++ 6.0ベースのソフトウエアを自動的にVisual Studio .NETフォーマットに更新および変換する。

 Visual J# .NETのベータ版はMicrosoft社のWWWサイト,または「MSDN Universal」会員向けの「MSDN Download」サイトから入手できる。Visual J# .NETの最終版は2002年前半にリリースする予定である。

 なお,Visual J# .NETは米Sun Microsystemsの承認および保証を受けていない。

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