米Cisco Systemsが米国時間10月10日に,VoIP(Voice over IP)のトラフィック量増大とサービス・プロバイダの収益向上を図るための取り組み「Cisco Service Carrier Community」を発表した。

 Cisco Service Carrier Communityプログラムでは,パスワードで保護されたデータベースを使用して,提供している通信経路やサービス,連絡先など全メンバーの情報が検索可能となる。この情報をもとにして,サービス・プロバイダは全世界200カ国を対象に,音声通信を行うための始点,途中の通信経路,終点を提供するパートナーを探すことができる。

 「このプログラムは“ネットワークのためのネットワーク”を実現する」(Cisco社音声技術センター/マーケティング事業部長のAlistair Woodman氏)。

 同プログラムのWWWページには,VoIP関連製品やソリューションの情報と,「Cisco Service Provider Solutions Ecosystem」へのリンクを設ける。

 Cisco Service Carrier Communityプログラムについては,WWWサイトに詳しい。

 なお,米Infonetics Researchの予測によると,次世代音声製品の全世界での売上高は2004年に60億ドル規模に達するという。Cisco社の顧客であるVoIP通信事業者のうち4社は,すでに1社当り10億分以上のVoIPトラフィックをやり取りしている。そのなかの1社は,これまでに20億分以上のトラフィックを扱ったという。

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