米Yahoo!が米国時間10月10日に,2001年第3四半期の決算を発表した。売上高は1億6610万ドルで,前年同期の2億9550万ドルから44%減という大幅な減収となった

 1790万ドルの投資損失を含めた純損失は2410万ドル(希薄化後の1株あたり損失は0.04ドル)。前年同期は4770万ドルの純利益(希薄化後の1株あたり利益は0.08ドル)だった。

 Pro formaベースの純利益は840万ドル(希薄化後の1株あたり利益は0.01ドル)。前年同期のPro formaベースの純利益は8110万ドル(希薄化後の1株あたり利益は0.13ドル)だった。

 ここでいうpro formaとは,企業の買収費用やのれん代などを費用から除外して算出する「条件付き業績値」。2000年から2001年における,買収関連費用,リストラ費用,無形資産償却費用,株式による報酬,雇用者給与税,投資利益/損失などが含まれている。

 米ウオールストリート・ジャーナル(電子版)によれば,同時テロの影響で広告主からのキャンセルや延期が相次ぎ,売り上げを200万ドルから300万ドル押し下げたという。なお,Yahoo!社では,CEOが5月に交代した。現在,Yahoo!社の売上高のうち80%をオンライン広告が占めているが,今後,企業向けポータル・サービスや個人向けの電子メール用追加ストレージなど,広告以外の収入拡大を目指すとしている。

 2001年9月にYahoo!のサイトに訪れたユニーク・ユーザー数は2億1000万人。前年同月は1億6600万人だった。また2001年9月は8000万人のアクティブ登録会員がYahoo!を利用した。2001年9月における1日あたりのページ・ビューは12億5000万ページだった。

 なお同社は今後の業績の見通しについて明らかにした。2001年第4四半期の売上高は1億6000万~1億8000万ドルの範囲,Pro formaベースのEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は500万ドルの赤字~1000万ドルの黒字を見込む。Pro formaベースの1株当たり利益はゼロ~0.01ドル。

 2001年通年の見通しでは,売上高が6億8800万~7億800万ドルの範囲。Pro formaベースのEBITDAは1000万~2500万ドル,Pro formaベースの1株当たり利益は0.04~0.06ドルを見込む。

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